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星空撮影をしたいカメラ初心者は、FUJIFILM X-S10が超絶オススメ


10月末にFUJIFILMのミラーレスX-S10を買って一ヶ月ちょっとが経ちました。もともと開封の儀などをやったわけではないので経緯を話すと、これまで使っていたLUMIX G8とm4/3のレンズ4本を丸っとマップカメラに買い取ってもらい、差額でX-S10標準レンズキットを買ったのでした。

そんなX-S10なんですが、購入早々に修理センター入りしたこともあって、星空撮影のタイミングを逃してしまい、新月をまもなく迎えようとしていた2021年12月2日、やっと星空がでたこともありX-S10を星空撮影デビューをさせました。

X-S10での星空撮影の設定を紹介

設定と言っても、星空撮影時に必要な設定はある程度きまっていたりするのですが、カメラの特性などによっては設定項目もちがうでしょうし、そもそもマイクロフォーザーズ機のLUMIIX G8からのマウント変更と言うこともあり、FUJIFILMのカメラは未知の世界なので、「X-S10 星空撮影 設定」みたいな感じでGoogle検索をしてみつけたのが、星空撮影家でタイムラプスクリエイターの成澤広幸さんのこの記事YouTube動画でした。

動画を見ながらC1に星空用の設定をしていきます。そのとき目にとまったのが、感度設定で8000にされていたところ。「え?8000とか大丈夫なん?」みたいなことを心の中でつぶやきながら見ていたのですが、作例を見ているとISO8000で撮影されているようだったのと、実際に動画内でも8000で大丈夫と言われていたので、それを信じて8000にセットしておこうと思いつつ、やっぱりプロの方だし私のような素人だとダメかも?なんて思って、3200でカスタム1のISO感度をセットしたのでした🤣

ISO6400とISO3200

ベースはISO3200にしていますが、当然撮影しながら感度変更は可能なので、まずはISO6400とISO3200で撮影した撮って出しから紹介です。

まずは、このふたつの画像から。どちらも同じ場所からISO感度を変えて、シャッター速度はどちらも20秒で撮影したものをRAW保存し、Adobe Lightroom Classicでレンズ補正だけをおこない、色味の加工は一切おこなっていないもの。

フジのカメラを所有されている人からしたら当たり前かもしれないのですが、LUMIX Gシリーズの旧機種であるGX7MK2とG8で撮影していた者からしたら、ISO3200でノイズが乗らないというのも驚きだし、ISO6400でも耐えている様は驚きを隠せずニヤニヤが隠せません。センサーサイズを考えれば、ISO6400なんてフルサイズ機でないと無理なんじゃない?と勝手に思っていたのでなおさらです。さらに言うと、この画は長秒ノイズ除去機能はOFFにしています。これだけでもすごくないですか?

感度を高くして撮影することでわかるのが、ヒストグラムの違い。GX7MK2やG8で撮っていたISO感度1600だとグラフの山は限りなく黒に寄っていて、濃い色は潰れてしまっている感じなのが、感度をあげることでグラフの山は中央に寄ってきます。

こちらはISO6400とISO3200のヒストグラム。ISO6400の方が中央に寄っているのがわかります。これを見ると、ISO1600だと山は左側に寄るのが想像できると思います。ちなみに、このヒストグラムにある焦点距離とf値は、電子接点のないマニュアルフォーカスレンズなので実際の値(焦点距離12mm、f2.0)が出ていませんことをご承知起きください。

実際にこの山だと、現像がものすごく楽で、かつ黒飛びがほとんどおこらないんですよね。

次の画像は、季節も時間も異なりますが、同じ場所でほぼ同じ方角で、LUMIX G8でISO感度3200、シャッタースピード20秒、長秒ノイズ処理ONにして撮影したものの撮って出しです。うっすら天の川が映っているのですが、ノイズが激しくてこれを現像処理するのはかなりの苦労です💦

機材:LUMX G8 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
この写真のヒストグラム

参考:G8でISO1600で撮影

あくまでも参考ですが、ISO感度1600で撮影していた時のLUMIX G8のヒストグラム。画面の最初が撮って出しで、2番目が天の川を浮き立たせたときのもの。画像上では、丘の稜線がしっかりうつっているものの、G8ではこの部分はしっかり黒つぶれしており、シャドウやダークをプラス補正しても黒飛してしまうのでした。ま、天の川だけを見るとこれだけでも十分なんですけど、稜線のみえる丘をもっと明るく浮かせたいんですけど、ぜんぜんダメなんですよね。これをISO3200で撮影をすると、先述のとおりノイズ乗りが激しくなってくるため、ISO1600で20秒、そして長秒ノイズ除去ONすることで、なんとか天の川を浮き出させることができました。

最初に紹介した画像をISO感度8000で撮影して、現像した者がこちら。改めて場所を紹介すると、宮古空港から車で約7〜8分ほどで来られる島の東側にある高野漁港。ここは光害もあり若干明るめではあるものの、星の数は申し分ありません。個人的には街から一番近い星活に適した場所だと思ってます。
現像してみていまさらんがら今さら気づいたのですが、うっすらとですが天の川も浮き出ているようにみえますね。

ISO8000、シャッタースピード20秒、長秒ノイズ処理オフ
機材:X-S10 / SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

日は変わって新月の夜

12月4日は新月だったので、どの時間に行っても撮影日和(のはず)だったのですが、残念ながら雲が多くほぼ撮影らしい撮影ができませんでした。そんななかでなんとなくそれっぽく撮れたものがこちら。

宮古島はサニツ浜というところにあるサニツ浜ふれあい公園の広場から東側の空を狙ってみたのでした。というのも、実はこの時期の東南東方面にはうっすらとですが天の川がでているんです。といっても、夏の天の川のようなダイナミックなものではなく、川の上流の細くて薄く、流れる様は下流のようなゆっったりとした感じの天の川なのですが、あいにく天の川が出ている方向には雲がびっしりだったのと、この場所は光害がそれなりあるため、天の川を浮き立たせることはできませんでした。

ISO8000、シャッタースピード20秒、長秒ノイズ処理オフ
機材:X-S10 / SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

ただ、X-S10の高感度性能はかなり良く、こちらはISO8000で撮影したもので、かなり明るく撮れたので、それを現像するのはすごくラクでした。ISO感度高めで撮影できるとの良さを改めて知ることができたのですが(フルサイズ欲しいねw)。

冬の天の川を撮影してきました

この最初の星空撮影実験から約一週間後。新月も終わり、再び月齢は上弦の月を迎え、満月に向けて日々変わってきます。この日は、月齢4.3の上弦の月。夜も9時になるとかなり西に傾き月明かりも弱いのでギリギリ星活日和。夜の早い時間に星空撮影をするには月齢4.3の夜9時以降からが最適です(宮古島での話)。

場所は比嘉ロードパーク。この場所は星空鑑賞、星空撮影としても有名なところで、車通りもすくないこともあって、月明かりさえ回避できれば最高の星空スポットです。この日は実際ここに行く際に先約が居るのではないかと思っていたのですが、誰ひとり居らず独り占め状態で撮影ができました🤣

方角は東南東、オリオン座が昇り始めている方角。雲があったものの、風が少し強めに吹いていたこともあり、風が雲を吹き飛ばしてくれたおかげで、このような写真が撮れました。

ISO8000、シャッタースピード20秒、長秒ノイズ処理オフ
機材:X-S10 / SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS

東屋の上辺りから斜め左上に向けてうっすらと天の川が見えるのがわかりますでしょうか?夏のダイナミックな天の川とは違い、とてもひかえめな天の川ですが、冬に時期でも感度の高いカメラで撮影するとこうして現像の際に天の川を浮き立たせることができるのです。

FUJIFILMのX-S10を買って何が驚いたって、とにかく高感度性能がすごく良いことです。ISO感度8000でほぼノイズが気にならないというのがとにかく驚きです。もちろん、フルサイズのカメラでしたら、もっと高い感度でいけるのかもしれませんが、FUJIFILMで撮影した際の明るさとノイズのなさは想定外でした。

星空撮影の醍醐味は、撮影した画を現像して好みの色にして星を眺めること。そして、星景写真は一緒に写す形式もうまく浮き立たせながら、星空を撮る必要があるため、高感度性能が良くないカメラだと、現像に苦労するばかりか、思っていたような画にならないことは本当に良くあります。それを実現させる近道はフルサイズミラーレスを買うことなんだと思うのですが、趣味でフルサイズミラーレスはちょっと根が張りすぎます。そこで、少しでも星空撮影を楽しみたいという人にとっては、FUJIFILMのX-S10は価格・性能共に超オススメ、高コストパフォーマンスAPS-C機だと思いました。とりわけ、中・上級者向け機でもあるFUJIFILMのX-T4の良いところをうまく取り込んまれているX-S10は、初心者でもお手軽に星空撮影も楽しめるカメラだと思います。ぜひ私のような星景初心者の方、X-S10で星景写真をたのしんでみませんか?


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